水やりはブルーベリー栽培をする上で大切な作業です。根から水分や養分を吸収し、果実や葉など、樹木全体の生育に影響を与えます。
では、どのタイミングで水やりをしたらいいでしょうか?
水分過不足の状態になるとどうなるのでしょうか?
今回の記事は、ブルーベリー栽培における水やりの方法や注意点について解説します。
ブルーベリーの基本の水やり

「土の表面が乾燥したらたっぷりの水を与える」ことが基本です。ブルーベリーは乾燥に弱いので、水分不足にならないように注意が必要です。日常的に土の表面が乾いていないかチェックしましょう。
様々な本やウェブサイトで、目安として「〇日に1回」という頻度が紹介されていますが、天候や栽培環境によって状況が異なるので、実際に育てているブルーベリーの土表面の水分状態を確認して水やりの判断をしていくと良いでしょう。
鉢植え栽培の場合
鉢植えでブルーベリーを栽培している場合、根が張っている土壌が限られているため、日々の水分管理が大切です。土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりの水を与えます。鉢内の根に水を染み渡らせることが大切です。
夏は朝の涼しいタイミングで水やりをします。日中の暑い時間帯に水やりをすると、鉢内の水分が高くなり、根にダメージを与える可能性があります。
冬は暖かい日中に水やりをします。気温が低い朝や夕方に水やりをすると鉢内が凍結する可能性があります。
庭植え栽培の場合
基本的に自然降雨で水分は足りるため、鉢植え栽培ほど気を遣うことはありません。ただ、基本の土の表面が乾いたらたっぷりの水を与える基本は鉢植え栽培と同じです。雨が長期間雨が降らない日が続き、表面が乾燥している場合は、水やりをしましょう。
ブルーベリーは広く浅く根を張ります。水やりは株元だけではなく、枝が広がる範囲まで十分に水を与えます。
水やりは泥はねしないように注意

ジョウロやホースにハス口を付けて水やりをしましょう。水の勢いが強すぎると、土の表面が削られてしまったり、泥が葉や茎についてカビやウイルスなどの病気の原因になる可能性があります。
水を与えすぎたらどうなる?

過剰に水やりをしてしまうと、過湿状態となり根腐れとなります。葉が黄色く変色してくるのがその兆候です。過湿状態が続くと、カビや菌類が繁殖しやすくなり、病気のリスクが高まります。
また、根は水分を求めて成長するため、水が多すぎると、根の栄養分や水分を吸収する能力を妨げることになります。根腐れが進行してしまった場合、鉢植えだと植替え、庭植えだと排水路の改善や土壌改良が必要になます。
水不足になったらどうなる?

水不足になると、葉がしおれ、さらに進行すると、葉の端から茶色く変色してきます。葉がしおれていることに気が付いたらすぐに十分な水を与えましょう。
特に、結実期には水切れにならないように注意します。結実期に水分不足になると果実がしなびたり、小さく硬くなったりし、果実の品質に影響が出ます。
ピートモスの乾燥にも注意が必要です。ピートモスは一度乾燥すると水をはじく性質があります。その状態で水やりをしたら、そのまま水が流れ出てしまい、根まで届きません。その場合、鉢植えの場合は鉢ごと水に浸して土全体に水を馴染ませる作業(腰水)をして、水分補給をします。
まとめ

基本的には育てているブルーベリーの土の表面が乾いていたらたっぷりの水を与えます。ただし、鉢植え栽培か庭植え栽培かの栽培方法や季節に応じて、水分管理の方法が異なります。
適切な水分管理を行わないと、病気や根腐れなどの生育不良に繋がります。
日々、土壌状態を確認しながら水やりを行い、ブルーベリーの健康状態を維持していきましょう。