【初心者向け】ブルーベリーの基本の育て方

ブルーベリーの育て方

ブルーベリーを育ててみたいと思っている人は、どんな種類のブルーベリーがあるのか、基本的な栽培の流れなどについて知りたいですよね。いざ、ホームセンターに行っても、いろんな種類の苗や土、肥料があるので、迷ってしまうと思います。

そこで、この記事では、基本的な栽培方法を初心者の方でも分かりやすいようにお伝えします。

本記事を最後まで読めば、基本的なブルーベリーの育て方が分かります。ぜひ、ブルーベリーを育てて収穫してみたい、という方の参考になれば嬉しいです。

ブルーベリーの基本情報

ブルーベリーはツツジ科のスノキ属の植物です。他の果樹と比べるとコンパクトな植物なので、庭植えだけではなく、鉢植えでも栽培することができます。多くの品種があり、暑さに強い・弱いなどの特徴を持っていますので、栽培地に適した品種を選びます。果実はポリフェノールの一種であるアントシアニンが豊富で、甘酸っぱく爽やかな食味が楽しめます。

ブルーベリーの種類

主に3つの系統があります。

  • ノーザンハイブッシュ系

耐寒性があり、関東より北の寒冷地での栽培に適しています。味と香りのバランスが良いとされており、500円玉程の大きさの果実がつく品種もあります。

  • サザンハイブッシュ系

ノーザンハイブッシュ系より暑さに強い品種です。関東地方より西の地域での栽培に適しています。ノーザンハイブッシュ系から作られた系統のため、同様に味と香りのバランスが良いです。

  • ラビットアイ系

暑さに強く、関東地方より西の、冬が温暖な地域での栽培に適しています。樹勢が強いのが特徴で、実もたくさんつきます。

初心者でも育てやすいブルーベリーの種類

前述した3系統の中で育てやすいと言われているのは、ラビットアイ系です。

ただし、系統によって寒さに強い弱い、また、暑さに強い弱いがあるため、栽培する地域に適した系統を選ぶことが大切です。目安として、関東より北の寒冷地で栽培する場合はノーザンハイブッシュ系の品種を、南の冬が温暖な地域で栽培する場合はサザンハイブッシュ系かラビットアイ系を選ぶと栽培環境を整えやすいです。

ブルーベリー栽培に必要なもの

ブルーベリー栽培を始めるにあたって、下記の道具を揃えておきましょう。
初心者の方が鉢植えで育てるケースを想定してリストアップします。

必要なもの

  • ブルーベリーの苗

初心者は2年以上経過した大きな苗を選ぶことをおすすめします。樹勢が強い枝がしっかりしている苗にしましょう。花芽の数は剪定で調整するので気にしなくて問題ありません。
同一系統の異品種で受粉した方が実つきがいいので、2品種以上を用意するといいでしょう。

鉢の側面にスリット(切れ目)が入っているスリット鉢がおすすめです。排水性と通気性が良いため、根腐れを防いでくれます。苗より二回りほど大きめのサイズを選びましょう。

  • ブルーベリー用培養土

ブルーベリーは酸性土で育ちます。初めてであれば、まずはホームセンターなどで販売されているブルーベリー用の培養土で問題ありません。品種を増やしたり、庭植えに挑戦したりする場合は、ピートモス(土壌を酸性にする性質がある、コケなどの植物が堆積して腐熟したもの)と鹿沼土(酸性の性質を持つ軽石)を一定の割合で混ぜて酸性の土作りをします。

  • 剪定ばさみ

剪定は、ブルーベリーの樹勢と実つきを促進させる重要な行程です。普通のはさみでは、切れ味が悪い場合に断面の細胞を傷つけてしまう場合もあるため、剪定用のはさみを用意しましょう。

  • スコップ

植え替えや鉢替えに使います。

  • じょうろ

水やりに使います。

あると便利なもの

  • 土を混ぜるケース

自分で酸性土を作る場合、一定の割合でピートモスと鹿沼土を配合します。鉢やバケツなどでも代用可能ですが、それぞれの土の割合が分かるような大きめの容器があると便利です。

  • 熊手

植え替えや鉢替えをする際に、鉢内で固まっている根をほぐすために使います。

  • ブルーベリー栽培の本

一冊あると便利です。本記事の最後に参考にしている本をご紹介します。

ブルーベリー栽培の年間スケジュール

季節ごとのブルーベリーの成長を栽培作業について説明します。

気温が上昇するにつれ、寒い季節の休眠状態から萌芽、開花へ進んでいきます。用土を新しくするために植え替えをします。収穫に向けて人工授粉を行い、果実が鳥に食べられないように鳥害対策も実施します。

果実の収穫時期を迎えます。早い品種だと6月頃から収穫できます。新梢(新しく伸び出た枝)の剪定も行います。

収穫期を終え、紅葉、落葉していきます。積雪する地域では雪吊りをして雪対策をします。

気温が低下すると休眠期を迎えます。この休眠期に剪定を行います。剪定は次の果実の収穫量や品質に影響を与える重要な作業です。

ブルーベリー栽培の月別スケジュール

月別の細かな栽培スケジュールについて説明します。
3年生の苗を用意して、11月に鉢植えに植え替える想定の年間スケジュールをご紹介します。

11月 鉢替え・土作り

用意した苗より二回りほど大きいサイズの鉢へ植え替えます。市販のブルーベリー用培養土か、自分で酸性土を配合して土を用意しましょう。スリット鉢であれば、排水性、通気性に優れているため鉢底石は不要です。鉢替え時は、水をたっぷりと与えてください。鉢替え後は、土の表面が乾いたら水やりをします。

12~2月 冬の剪定

休眠期に剪定を行います。細く弱い枝は間引きます。枝が伸びると日差しを遮ってしまうような箇所も間引きます。次の夏に結実させる枝をどれにするか考えながら、花芽数や枝の長さを調整します。2年生苗の場合は、花芽を全て切り落とし、まずは樹勢の強い木に育てることを優先します。そうすることで、より質が良い実を多く収穫することができます。

3月 鉢替え・土作り・施肥

3月も植え替えの適期です。萌芽前に肥料を与えます。

4月 人工授粉

開花時期を迎えます。ブルーベリーは、同一品種で受粉する「自家受粉」よりも、異品種の花粉で受粉する「他家受粉」の方が実つきが良いとされています。ミツバチなどの昆虫が花粉を運び受粉ができる環境であれば問題ありませんが、昆虫があまり訪れない場所での栽培の場合は、確実に実がつくように人工授粉をします。

5月 鳥害対策

鳥にブルーベリーの果実を食べられないよう、防鳥ネットを張って対策します。

6~9月 追肥・収穫・夏の剪定・礼肥

収穫前に結実を促す目的で、追肥を施します。早い品種で6月から収穫時期を迎えます。同じ房の果実でも、熟成度は異なるため、熟したものから収穫します。また、翌年の夏の実つきをよくする目的で、新梢の長さを半分くらいに剪定します。収穫後は結実で弱った樹勢を回復させる目的で、礼肥を施します。

その他

1年を通して、土の表面が乾いたら水やりをします。ブルーベリーは乾燥に弱いので、水分不足に注意しましょう。積雪のある地域では、降雪前に雪対策も必要です。害虫駆除も害虫対策も適宜行います。

ブルーベリー栽培におすすめの本

下記の本は月別に実施事項がまとめられており、ブルーベリー栽培に必要な知識がコンパクトにまとめられています。ブルーベリー栽培を始めるにあたって、1冊は育て方の本を持っておくと、基本の流れを実際に理解しながら進められるのでおすすめです。

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まとめ

本記事では、初心者の方でもブルーベリー栽培の流れが分かるように簡潔にポイントをまとめました。これからブルーベリーを育ててみようと思っている方の参考になれば嬉しいです。

最後に、私も初心者ながら、ブルーベリーについて勉強しながら育てている真っ最中です。
有益な情報を共有しながら、栽培しているブルーベリーについても発信していきます。

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